炭酸ガスの共重合
炭酸ガスの利用については、日本に図抜けて素晴らしい発明があると、ずっと思っていた。
井上先生が、二酸化炭素とエポキシとの共重合が進むことを「初めて?」発見され「安価で無尽蔵の二酸化炭素を利用できる利点がある。」と、力強く主張された。
先生は、Zn触媒(ジエチル亜鉛-水)、Al触媒(トリエチルアルミ)などを用いた系を検討された。これらの系の開発と展開を、徳山曹達、日本オイルシール或いは、日立化成などの様々な会社と共同で、1968~1989年にかけて、精力的に進められたようである。
例えば、米国特許3585168(井上、鯉沼、鶴田など)。
この突出したと思われる考えは、「高分子、42巻、一月、(飛躍した幾つかの高分子関連技術)」として取り上げられ、経緯を自ら纏められているが、文章に何となくパンチが無い。
発想は兎も角、又、交互共重合体を与えるという学術的な面白さも、兎も角、技術としては、触媒効率があまりにも低く、惜しまれる段階で研究を断念された様である。
このアイデアを何とかして生かそうとする試みは、最近の新聞や特許から韓国や中国でも行われ、収率の向上が図られているようである。
その明細書中には、格調も高く・・・・「産業活動によって、排出される大気汚染源は、人類の生存を脅かす気候変化の要因であって、事情を知る世界各国は、国連気候変動枠組み会議を中心に二酸化炭素放出量を減少させるために努力している。
従って、二酸化炭素を炭素源として活用して、Zn含有触媒下でエポキシドと反応させて脂肪族ポリカーボネートを製造する方法は、地球環境の保護と資源活用の大きな意味を有する。」・・・などと主張されている。
エンジニアならば、一度は・・・・・とも思われる文章である。
それでも、発明者4人(出願人ポスコ)で、1gのZn触媒から、50~77gのコポリマーを得ているに過ぎない。
まだ先は長く、検討する楽しみが残っている。



